事業再構築補助金は、もともと新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売上の回復が期待し難い中で、ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために新市場進出(新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編)等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的として運用されてきました。
ただ、この事業再構築補助金は第12回公募で最終となることが見込まれます。
第12回公募では既存の事業類型を見直し、今なおコロナの影響を受ける事業者への支援及びポストコロナに対応した事業再構築をこれから行う事業者への支援に重点化を行っています。 コロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者等への支援として「コロナ回復加速化枠」、成長分野への事業再構築やグリーン分野での事業再構築等を行う事業者を支援する「成長分野進出枠」、国内サプライチェーン及び地域産業の活性化に取り組む事業者(製造業)を支援する「サプライチェーン強靱化枠」等があります。
事業再構築補助金は現在(2024年5月現在)第12回公募の最中ですが、元々新型コロナウイルス感染症による事業縮小をきっかけにした新規事業への進出を支援する補助金でした。
現在も新型コロナウイルス感染症の影響が事業経営に影響を与えていることは間違いありませんが、経営環境における新型コロナウイルス感染症の影響は以前と比べ少なくなってきているのも事実です。
その結果この事業再構築補助金も予算が大幅に縮小され、対象もごく限られた事業者に限られ採択率も高くはありません。
そうした中、新たに「中小企業省力化投資補助金」(通称「省力化補助金」)が公開され、今後はこの省力化補助金が事業再構築補助金に代わり利用されていくものと思われます。